皆さま、こんにちは。 島根大学医学部附属病院 総合診療医センターの坂口公太です。

本日は、皆さまに嬉しいご報告があります。 本日(2026年6月16日)の山陰中央新報の紙面にて、私たちが取り組んできた「若手総合診療医ネットワーク」の活動を非常に大きく取り上げていただきました!

紙面では「県内高定着率、選択者増に貢献」という心強い見出しとともに、センターの仲間とデジタルインフラを活用しながら遠隔地域の医師をサポートする日々の取り組み、そして若手医師の孤立を防ぐ仕組みについて詳しくご紹介いただいています。

■ 国際誌「JGIM」掲載と、島根で達成した「88.1%」という数字

先月、私たちの広域教育ネットワーク 「Neural GP Network」 の成果をまとめた原著論文が、総合診療領域における世界的なトップジャーナルである米国総合内科学会誌 『Journal of General Internal Medicine (JGIM)』 に掲載されました。

全国調査データでは、へき地に赴任した医師の定着率は約50%程度と報告されている中、島根県ではプログラム開始の2018年からこれまでに参加した総合診療専攻医42名のうち、実に37名(88.1%)が現在も県内の医療機関に留まり、地域医療を支えてくれています。

この「88.1%」という数字は、単なる統計のデータではありません。 離島やへき地、中小病院や診療所といった地域医療の最前線で、若手医師たちが「孤立」することなく、お互いに繋がり、学び合いながら、日々の現場を誇りを持って守り続けてくれている証です。

■ 「分散型・学術統合型」で医師の孤立を防ぐ

地方での医療には「専門的な指導者が近くにいない」「同世代の医師と事例を相談・交流できない」といった精神的・学術的な孤立がどうしても付きまといます。

私たちが構築したネットワークでは、SlackやZoomといったデジタルインフラを活用した「バーチャルオフィス」を展開し、遠く離れた過疎地域にいても、リアルタイムで大学の専門医から指導を受けたり、同期の仲間と相談したりできる環境を整えてきました。

新聞記事の中でも、同世代の仲間が「一緒に頑張っていることを知り、安心できた」と振り返ってくれている通り、この「横の繋がり」こそが、若手医師たちが島根で安心してキャリアを築いていくための大きな支えになっています。

■ 感謝とこれからの展望

この成果は、決して私たちだけの力で成し遂げられたものではありません。 平素より現場で熱心にご指導くださっている地域の連携医療機関の皆さま、指導医の先生方、そして何より、島根の地を自らのキャリアとして選び、日々奮闘してくれている専攻医・若い医師たちの情熱があってこその賜物です。心より感謝申し上げます。

私たちの「島根モデル」は、厚生労働省の事業等を通じ、全国の医師偏在問題を解決するための成功事例として、今後全国への横展開も期待されています。

島根で育った温かい医療のバトンを次の世代、そして全国へと繋いでいけるよう、私たちはこれからも「人とともに対話し、地域とともに歩む」質の高い総合診療医の育成に邁進してまいります。

今後とも、私たちの取り組みへの温かいご支援とご指導を、どうぞよろしくお願いいたします!

💻 関連情報リンク

  • プレスリリース詳細(島根大学公式) [若手総合診療医の定着率88.1%を達成!島根発の教育モデルが国際誌に掲載]